映画雑記:『Message』
久しぶりになってしまった。
相も変わらず映画を観ては過ごす日々だが、この所あまり収穫がなかったもので
日が経ってしまったのである。
新作で、これぞと思った映画『Message』。
つい、映像から入る人間なもので原作はまだ読んでいないのだが、
この映画の手法には恐れ入った。
ネタバレはしないが、単なるファーストコンタクトモノのSFではない。
散々、宇宙船のデザインが”亀◯製菓のばかうけ”とかネタにされていたのだが
「そんなこと言ってる場合じゃないだろう!!」位、感動するストーリー展開なのだ。
ある日、突然に宇宙船が全世界の都市に飛来する、目的は当然不明。
その謎の宇宙船とのコンタクトを試みるため、
軍は言語学者であるルイーズ博士に白羽の矢を立てる。
【起承転結】の、”起””承”までは概ね、ありがち?な展開が続く、
異星人との接触、主人公ルイーズ博士のヘプタポッド(異星人の文字)の解明、コンタクトの軍務をこなす軍と、ルイーズとの少しの軋轢。
しかし終盤の”転””結”に至っては冒頭がメタファーとなっていることが把握でき、
途中で私はハッと気づいた。あの冒頭は…?
ラストは思わず涙した。
原作は日本題名、「あなたの人生の物語」。
この”あなた”とは一体誰なのかを思った時にとても感動を呼ぶ物語なのだ。
SFが苦手だという人にも観て欲しい一作である。
難しい話ではない。
原作は短編とのことなので、読んでみようと思う。
この映画と物語をもっと深く深く知りたくて・・・。